編集用語
編集プロダクション:出版社や企業から、書籍や雑誌、パンフレットなどの企画や制作を委託され、企画・取材・原稿書き(ライティング)・DTP作業などを経て印刷物の形にする会社。企画から原稿書きまでの企画型と、デザイン・DTP作業を中心とした制作型、企画からDTP作業までのオールマイティー型と3パターンがある。
 アミのいる編集プロダクションEはオールマイティー型で、今回の企画もM出版社への企画提案で制作することになった。

編集会議:雑誌制作のために開かれる会議。初期段階では内容を決定する企画会議で、台割(だいわり:記事の割り振りを表記した一覧表)や作業進行表を作成する。雑誌の場合はこの段階で視覚的な見せ方(デザイン)も検討する。

原稿整理:1冊の雑誌や単行本の中での表記・表現の統一をする作業。数字は算用数字にするのか漢数字にするのか、ある単語は漢字なのか平がなで表記するのかなどを、読者が混乱しないように整理・統一をする。また、原稿内容や表現が読者に適切かどうかも判断する。表現が読者にとって難しい場合は、柔らかく書き直す(リライト)。
 依頼原稿アップ後の編集者のもっとも重要な作業。

DTP作業:パソコン上でのデザイン作業。かつてはレイアウト指定紙というアナログの設計図を作成して、それにそって印刷所で印刷用のデータを作っていた。今はパソコンでの印刷データの作成が可能となり、9割以上の編集部やプロダクションが、DTP作業を終えたデータを印刷所へ入稿する形をとっている。

文字校正:DTP作業を終えたページをプリンターで出力したものをゲラという。取材メモや元原稿との照合、電話確認などで間違いがあった場合は、ゲラに赤字を入れる。1回目の校正を初校、2回目を再校という。校正は2回が原則だが、再校時に赤字が多い場合は3回目の校正(念のためにで念校)を取ることもある。

DTPソフト:DTP作業に必要なソフト。誌面のレイアウトをするレイアウトソフト、写真の加工や補正をする画像加工ソフト、地図や図版を作る図版作成ソフトの3種類のソフトがある。

入稿:印刷所にDTPデータや原稿を入れること。編集部によってはデザイナーに渡すデザイン入稿と、印刷所に入れる印刷所入稿と用語を分けて使うところもある。

色校正:印刷所で加工した、より実物に近い色校正紙(ゲラ)で、写真の調子や色の感じを中心にチェックする作業。雑誌では最終確認となるので、素読みをするなど注意が必要。